下書きで2ヶ月くらい放置していたので公開します。 まだまだ色々思い出はあったのですが、出さないよりは良いでしょうということで。
はじめに
東京エクストリームウォーク 100 というイベントに参加しました。
100kmを26時間制限で歩くというイベントです。
結果としては完歩できたものの、後半は完全に痛みとの戦いでした。
ただ、他の参加者との会話にかなり助けられ、最後は無事にゴールすることができました。
時系列に色々なことをつらつらと記載していきます。
準備
普段は運動も全然できてないので、ノリで申し込んだはいいものの、連続で10キロも歩いたことがありませんでした。 GWにちょうど時間があったので、練習として家からいける範囲で事前に20キロ、26キロを歩いて調整をしていました。
26キロは歩いた時は、筋肉痛にはなるものの、他の部分はそれほど痛みがでませんでした。 とはいえ、それほど長距離を歩ける自信はなかったので、いったん50キロを目標としていました。 でも今回の大会には50キロはなく、100キロのみだったので、100キロで申し込みをしています。
ちなみに、申し込んだ動機は、
人生変わるかもしれないから
です。 人生は変わりませんでしたが、いい修行になったなと思います。 1人ではもう二度とやりたくない。
スタート前
前日は「早く起きなきゃ」というプレッシャーで寝付きが悪かったです。 旅行の前日など、イベント前日はだいたい毎回こうなります。
会場は家からそこまで遠くなかったので当日入りにしましたが、寝不足の状態で電車に乗ったせいか、移動中はちょっと気持ち悪くなっていました。
食欲もあまりなく、朝はウィダーを飲んだ程度でした。
駅を降りた時点でゼッケンをつけた人がちらほら。どこにゼッケンをつけるんだろうと思っていたのですが、後ろはカバンにつけるんですね。
会場について、入口付近でゼッケンを付けてスタートしようと思ったところで、携帯をなくしたことにきがつきました。 ゼッケンつけるときに、地面にスマホを置きっぱなしにしていました。危ないあぶない。
グミをもらったりして、スタート地点についた時点でちょうどいい時間だったので、そのままスタートすることにしました。 ただ、ちゃんと準備をしてなかったので、靴紐をちゃんと調整していませんでした。 スタート直前に慌てて簡単に結び直して、そのままスタートしました。 9:46分スタートだったと思います。

慌ててないつもりだったのですが、改めて文字にしてみるとバタバタしているなと。
CP1(21km)まで
スタートしてまず思ったのが、「複数の参加が多いな」ということでした。 自分はちょうど団体の間に挟まれていたようで、前後で話をしているようでした。
一方で、速い人は本当に速い。かなりのスピードで早歩きしていて一気に抜かれます。 まあ競歩とかを考えたら、そんなものなのかと勝手に納得していました。
また、実際に歩き始めると、思っていたより細かいアップダウンが多く地味にきついなと感じていました。

序盤はまだ余裕があったので、開始30分もしないうちからポッドキャストを聞きながら歩いていました。 全部を聞き逃さないようにするほどのものじゃないけど、聞くことで頭のリソースをいい感じに消費してくれてよかったです。

途中、公式マップに公衆トイレの記載がありましたが、坂を下った先にあったせいか、誰も向かっていなかったので自分もスルー。 その後に入ったコンビニのトイレはかなり混雑していて、10分近く待った気がします。 導線としてはあまり良くないなと思いました。
とはいえ、大きなロスもなく、最初のチェックポイントまでたどり着きました。 13:00ごろだったようです。
最初のCPでは、入口にいたスタッフのお兄さんのテンションがかなり高く、それだけで少し元気が出ました。
この時点では、まだ「歩いたことのある距離」の範囲だったので、余裕はありました。
CP2まで
この区間は、ひたすら海岸線を歩くルートでした。
遠くに江の島が見えていて、「少しずつ近づいてるんだろうな」と思っていたのですが、体感では全然近づかない。
景色の変化も少なくて、「全然進んでない感覚」がじわじわストレスになってきました。
音楽はそのまま流していたんですが、1曲終わっても距離が全然進んでない感じがして、だんだんメンタルにきいてきました。
ただ、茅ヶ崎のあたりは沿道からの応援がかなり多くて、すごく元気をもらいました。
最後の区間を除けば、一番応援してもらった区間だった気がします。
CP2で靴を脱いでみたら、足にマメができていました。 マメ対策のパッドを貼ってみたものの、靴下を履くときにずれてしまい、正直どれくらい効いたのかはよくわかりません。
CP3
かなりきつかった区間です。
このあたりから左膝が痛み始めて、階段を普通に下れなくなりました。
もともと個人的な目標が「50km地点まではいく」だったので、とりあえずCP3までは頑張ろうという気持ちで進んでいました。
ただ、このあたりではもう「つらい」以外の感情がほとんどなかった気がします。
疲れや痛みに加えて、思っていたよりずっと時間がかかっていることが、精神的にかなりきていたんだと思います。
最後の坂も、「これ本当に登れるのか」と思いながら、ほぼ気合だけで登りました。
CP到着後、ちょうど子供が寝る時間だったので電話したのですが、「もう無理」と言っていたくらいにはダメージを受けていたようです。
周りの参加者の会話から「痛み止めを飲むとかなり違う」という話が聞こえてきて、ここでロキソニンを投入。
さらに風が強くなって寒くなってきたので、カイロをお腹に貼りました。 これがかなり良かったです。
腕は寒いままでしたが、お腹が温まるだけでだいぶ違いました。
なお、このあたりからコンビニでポケモンカードをちょこちょこ買い始めていました。 疲れすぎて謎行動が始まっていたんだと思います。
CP4
ロキソニンが効いてきたのか、一時的に痛みはかなり軽くなりました。
とはいえ膝自体は完全に壊れていて、階段は手すりにつかまりながら降りる感じでした。
この区間では、保土ヶ谷バイパスや横浜など、知っている景色が出てきたのがかなり良かったです。
知っている場所を歩いているというだけで、精神的にだいぶ楽になりました。
ただ、保土ヶ谷バイパスからそのまま横浜に向かうわけではなく、少し遠回り気味のルートで、「なんでこっちなんだろう」と思いながら歩いていました。
横浜スタジアム付近まで来たあたりで、ぱらぱらと雨が降り始めました。
ここでゴアテックスの帽子がかなり役立ちました。 頭が濡れなかったおかげで体まで大きく濡れる感じはなく、レインウェアをちゃんと着たのはCP4を出てしばらくしてからでした。
CP4では足裏の状態を確認して、マメができていることを再確認。 ただ、もともとダメージが出ていた指先については、怖くてちゃんと見られませんでした。
また、このあたりから右膝も痛み始めます。
CP4で食べたカップラーメンはかなり救いでした。
さらに、靴紐を結ぶのを手伝ってくれるスタッフの方がいて、地味に癒やされたのを覚えています。
CP5
この区間は雨がかなり強くなる時間があって、歩きながらレインウェアを取り出していました。
市街地に入って信号も増えてきたのですが、信号で止まるたびに参加者みんながストレッチをしていたのが印象的でした。
止まると身体が固まるので、少しでも回復しようとしてたんだと思います。
深夜帯だったこともあり、コンビニ前で体育座りしたまま寝ている人もいました。
「なんだこの状況」と思いつつも、どこか他人事みたいな感覚で見ていました。
足はかなり痛かったものの、そこまで大きくペースが崩れる感じではなく、休憩を挟みながら進んでいました。
東京都に入る看板を見たときは、「そろそろゴールが近い」と感じてかなり元気が出たのを覚えています。
このあたりで、「残り距離を頻繁に確認すると精神的にきつい」ということに気づいて、あまり見すぎないようにしていました。
これはかなり良かった気がします。
CP5では鍼を受けられるということで、到着してすぐ並びました。
土踏まずが痛いという話をしたら、ふくらはぎや腰のあたりに鍼を打ってもらいました。
その瞬間、足にビリビリっとした感覚があって、一気に血が流れるような感じがしました。
鍼すごい。
少し元気が戻ったのと、残り14kmという距離が見えてきたことで、「焦らず進めばゴールできそう」という感覚が出てきました。
最後の10km
最初の数キロは、知っている場所も多くて、比較的元気に歩けていました。
ただ、90kmを超えたあたりから、突然左足首と足の付け根に激痛が出始めます。
普段なら歩くのをやめるレベルの痛みでした。
とはいえこの時点で残り10km、制限時間には3時間半以上の余裕がありました。
なので、「とにかく少しずつでも進もう」と、休んでは歩いてを繰り返していました。
この区間は、5km進むのに1時間半以上かかっていたと思います。
とにかく痛かったので、「どう歩けば一番痛みが少ないか」を模索しながら歩いていました。
ただ、かばって歩くと別の場所に負担が来ます。
結局、しばらくすると右足首まで痛くなってきました。
信号のたびに座れる場所を探して座り、なんとか残り5km地点まで到達。
そこで、近くにいた参加者の方に「つらいですね」と声をかけました。
そのあと一緒に話しながら歩くようになったのですが、不思議なくらい元気が戻ってきました。
痛み自体は残っているのに、最後の5kmは休憩せず歩き切ることができました。
最後の1kmは、その方を応援しに来ていた、前日にリタイアした方も一緒に歩いてくれました。
一人だと、どうしてもつらい方向ばかり考えてしまいます。
でも誰かと一緒に歩くだけでこんなにも頑張れるんだなと、素直に驚きました。
そのまま、無事にゴール。
ゴール後にも鍼があって、本当は受けたかったのですが、30分待ちだったので断念しました。
なお、ゴールして終わりではありません。
足は完全にボロボロの状態だったので、公共交通機関で帰るのがかなり大変でした。
幸い電車では比較的座れたのですが、駅構内の移動や家まで歩く時間が本当にきつかったです。
たぶん人生で一番ゆっくり歩いていました。
感想
100kmウォークは、単純な体力勝負というより、痛みとか、時間感覚とか、孤独とか、メンタルとか、寒さとか、補給とか、いろんな要素が積み重なるイベントだったなと思います。
特に後半は、元気かどうかより、壊れた状態でどう前に進むかの戦いだった気がします。
一方で、沿道の応援や、他の参加者との会話にはかなり助けられました。
一人だったら折れていたかもしれませんが、人がいるだけでこんなに違うんだなと強く感じました。
しばらくはもう歩きたくない気持ちですが、時間が経ったらまた出たくなるのかもしれません。
